まいにちコツコツ抜け道さがし。

Something Neutral

大切なのは思いやり。日々のあれこれを多角的に考えるブログです。

1か月前にフリーイラストレーターを始めた妻がどんどん忙しくなっていく。

最近は妻が忙しそうだ。

 

実は妻はこの10月で勤めていた派遣会社を退職し、フリーのイラストレーターをやっている。

www.ocha-yumyum.com

 

きっかけは単純明快、「仕事が嫌いだから」。

つまりは外に出て働きたくないし、家の中でずっといたいのだそう。事務職も飽きたし、クリエイティブな仕事がしたかったんだとか。なかでも小さいころから得意だった絵を仕事にしたいということでイラストレーターをやるに至った。

 

でもイラストっていうは個人的には1日何枚も描けるもんだと思ってたんだけど、現実はそんなに甘くない。下書き、線書き(?)、色塗りでがんばっても1日2枚が限界っぽい。

 

おまけにランサーズ(日本最大級のクラウドソーシング ランサーズ Lancers - 仕事を発注したい人と、仕事をしたい人の仕事マッチングサイト)とかクラウドワークス(株式会社クラウドワークス)っていうサイトを利用して仕事を受注しているんだけど、なかなか受注に結び付かない。っていうのが、こういったクラウドソーシングのビジネスは高単価の仕事に人気が集中するため、選ばれるのはいつも実績があり、評価の高い人ばかりなのだ。始めたばかりの人は単価の低い仕事をコツコツと受注して実績を貯めていくしかない。

 

はっきり言ってしまうと最初は全くカネにならない。最初の仕事は3,000円(仲介手数料込)の漫画を2-3日かけて納品していたのだ。時給換算すると1日の作業時間が4時間として350円くらいだろうか。朝はコンビニバイトもやっているため、そのほうがよっぽど稼げる。

 

しかもこういった低単価の仕事すら見つからないときも多々ある。その間はひたすら絵を描いてポートフォリオを蓄積していくのだ。将来のチャンスを掴むために。もちろん時給は0円。わかってはいたけどフリーランスという憧れの仕事はただ地味なものだった。

 

だから最初は何回か小競り合いもあった。フリーランスという名前の通り、妻は本当に自由で僕が帰ったらよくベットで寝ていた。それがけっこう腹が立つ。「こっちは仕事して帰ってきたのになんだよ」って。まあ、やっぱりフリーランスとはいえ、朝はバイトだし、肝心のイラストの仕事も適当にやってるんじゃないかと、自分だけラクしたいだけなんじゃないかと。

 

そんなこんなが積もり積もってケンカした。

妻いわく、「自分なりに一生懸命やってるから怒られる筋合いはない」って。

 

それで思い出した。これ自分が受験勉強してた時に似てるなーって。どんなに一生懸命勉強してもちょっと一息ついているところばかりが親には目について「またサボってる」と思われていた。そんなんじゃ大学合格しないだろうと。(確かに落ちたけど(笑))

 

フリーランスを始める前、僕は彼女を「がんばれ」と言って送り出したわけだし、夢中で没頭できる仕事が最良で最高だと思っていた。それに正社員の僕がフリーランスのリスクを負担するとも決心していた。

それが実際、目の前にあるお金と彼女の一瞬の姿(僕が見たのはほんのわずかな時間にすぎない)を見て、「全然がんばってない」と見切ってしまった。

自分の中でフリーランスの仕事の理想のようなものが固定観念(一定水準以上の仕事をしなければフリーでは生き残れない的な)としてあったんだけど、それがもう本末転倒だったように今では感じる。彼女のフリーランスになった目的は「仕事が嫌いだから」だった。もちろん絵が好きというのもあるけれど、これもフリーになった立派な目的だ。それを夫自ら理想を押し付けて、縛り付けるような言葉をかけてしまったと思う。

 

 

「自分なりに一生懸命やってるから怒られる筋合いはない」

 

「自分なり」っていうのは他人に測ることは到底できない。一般の会社員のように会社が給料を保証してくれるわけじゃないし、すでにやってきたことをなぞらえて利益を出していくのとは根本的に異なる。0から1を生み出すということ。フリーイラストレーターっていう職業は自分のやってきたことは全く指標にならない。

 

だから僕は妻の「自分なりの一生懸命」を信じたいと思う。

もう何も指標がない以上、信じるしか方法はない。

イラストを描くに当たって同じ1時間でも僕の仕事とはエネルギーの消費具合が違うかもしれない。なんせ集中力のいる仕事だ。それに帰ってベットで寝ててもそれこそが彼女がやりたかったことのひとつでもあるのだから。決して怠けてほしいわけではないけど、例えそのように見えたとしても彼女が「一生懸命している」というならば信じて応援しようと思う。

 

そう考えるようになってから、彼女を本当に尊敬できるようになった。

先月イラストで稼いだお金は15,000円。これまで何かに所属してお金を受け取っていた僕からするとこのお金は非常に価値があり、重たい。しかも今月から1本6,000円の仕事を継続で受注した。やっぱり僕の思った通り彼女には才能がある。やっぱり、自分の価値観と違うからといって頭ごなしに矯正させるのはよくない。

 

僕は妻の仕事ぶりを信じている。

 

そう思うようになってからか家に帰って寝てることがあっても、仕事をほとんどしなかった日があっても、そんなことよりがんばっている姿が印象的に見えてきた。

土日休みに納期を守ろうと絵を描いていたり、夕食後に仕事をしていたり、会社員からすれば余裕でサービス残業だけどそんなの度外視で一生懸命がんばっている姿の方が印象に残ってきた。

 

だからかな、最近は妻が忙しそうだ。

きっともっと忙しくなっていくはずだ。