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スラムドッグ$ミリオネア 運命が導く絆。ミリオネアになるよりも大切なこと。

スラムドッグ$ミリオネア

公開:2008年11月12日(アメリカ)

   2009年4月18日(日本)

配給:フォックス・サーチライト(アメリカ)

   ギャガ(日本)

監督・脚本: ダニー・ボイル

原作:ヴィカス・スワラップ『ぼくと1ルピーの神様』

キャスト: デーヴ・パテール、マドゥル・ミッタル、フリーダ・ピント

 

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(C)2008 Celador Films and Channel 4 Television Corporation

 

【あらすじ】

インド、ムンバイのスラム街で生まれ育ったジャマールはクイズ$ミリオネア(日本題。インドではコウン・バネーガー・カロールパティ)で次々正解し、ついに最終問題へ。ミリオネアになるチャンスを目の前にし、「スラムで育ったコールセンターのお茶くみが正解するわけがない」という偏見から詐欺の疑いをかけられる。しかし、それらの問題が解けた理由は彼が生きてきた壮絶な過去に起因するのだった。

 

 

【おちゃ的感想】

☆☆☆☆(傑作、人におすすめしたい)

 

ポスター画像にも書いてありますが、受賞歴が半端ない。それだけ評価されてきた作品なので期待は大きかったのですが、それに違わない内容でした。

主人公ジャマール、兄サリーム、恋人ラティカの過ごしてきた苦難の人生が、このクイズの正解を導き出します。3人はお互いを思いやっているんだけど、すれ違い、別れ、出会いを繰り返す様が感動的であります。

 

クイズ$ミリオネア』は日本でも有名な番組なので、ルールは周知の通り。問題が出るたびに過去の回想が入ります。しっかり答えを知っている理由が語られるため、物語は非常にわかりやすいです。インドにはカースト制度の名残が現代も残るようですが、それだけに一攫千金できるこの番組は夢のような話なのでしょう。インド人、とくにスラム出身者にとってこれほどおもしろい話はなく、逆転人生、極貧からの脱出というのは物語が進むにつれてミリオネアに近づくジャマールに人々の関心は集中します。

ただし、ジャマールの心は違います。彼は優しく、何が何でも決めたことはやるという意思の持ち主。ミリオネア参加はお金や逆転ではなく、別の理由があります。観客、視聴者、MCの考えと主人公たちが互いに抱く愛情が対照的で心惹かれるのでしょうね。

 

ちなみにこの作品インド映画だと思ってたらイギリス映画なんですね。スラムとか物語の内容的にもボリウットかと思ってました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~ここからネタバレ~

いきなり下品なのですが、あのバッチャンに合うためウ〇コまみれになるジャマールは思わず「うわっ」って言っちゃいましたね。でもそのシーンから何が何でもやる、曲がったことが嫌いというのが伺えますね。(笑)

 

濃くて良いシーンばかりで一番印象に残ったというのは難しいですが、ママンから逃げるため電車に飛び乗ったサリームがラティカの手を放し、兄弟二人生きていくのを決めたことが印象的でした。ラティカを受け入ようとするジャマールを咎めながら、寝たふりをして何も言わず受け入れるシーンからも思い測れるようにこれが苦渋の選択であることは明白です。サリームって一見、善悪曖昧な立ち位置で描かれているんですけど、常に弟のことを思っている彼もまた優しい人間なんだと思います。だから最後、すべてを受け入れて死を覚悟する様は少し悲しいですね。

 

あとはジャマールとラティカの関係なんですが、あと少しのところでいつも仲を引き裂かれてしまう。クイズに出演したのはおそらくラティカもこれを見ているだろうから出場すればいつか会えるはずという思いからでした。最後のテレフォンでラティカと話すシーンは感動でした。正直、これによって彼の目的は完全に達成されたのではないかと思います。だから最後の問題の答えがわからなくても笑顔で回答した。そしてそれが正解するのもまた運命。

 

エンディングはダンス!これもインドっぽいね。だからインド映画と誤解してたんですけど。でもこういうのはほかのハリウッドや邦画とは違っていいですね。毎回思うけど日本はエンドロールでみんな帰っちゃうしね(混むから)。余韻を(物理的に)楽しむ(笑)今作でもジャマールとラティカが再開した喜びをしっかり表現していて、文字通りハッピーエンドで終われますね。そこ最高!

 

 

※当記事はすべて筆者の一所感(あらすじ含む)なので、公式サイトと差異があることをご了承ください。またご指摘、ご意見いただければ幸いです。